国内のEC市場で苦戦していませんか?
Amazon、楽天での販売が伸び悩み、打開策を探している方に朗報です。
「越境EC」という言葉をご存知でしょうか?
これは、自国の商品を海外の消費者に直接ECで販売する新たな販路のこと。
グローバル化が進む今、日本の優れた商品は世界中で高い評価を得ています。
越境ECを活用すれば、国内市場の飽和を超えて、膨大な海外需要にアクセスできるのです。
しかし、言語の壁や物流、決済方法など、乗り越えるべき課題も少なくありません。
この記事では、越境ECの基礎から具体的な始め方まで、わかりやすく解説します。
新たな販路を開拓し、ビジネスを成長させるヒントが見つかれば幸いです。
国内EC市場の成熟化と競争激化
日本の国内EC市場は成熟期を迎え、成長率が鈍化しています。
経済産業省の調査によると、2021年の国内EC市場規模は約19.3兆円で、前年比10.5%増となりました。
しかし、この成長率は2020年の21.7%から大きく低下しており、市場の飽和感が高まっています。
このような状況下で、多くの企業がパイの奪い合いに陥っています。
大手ECモールでの競争は激しさを増し、価格競争や広告費の高騰など、収益性を圧迫する要因が増えています。
例えば、アマゾンや楽天市場では、上位表示を獲得するための広告費が年々上昇しており、中小企業にとっては大きな負担となっています。
国内ECでの成長戦略の限界
国内EC市場で成長を続けるためには、主に2つの選択肢があります。
- 商品数の拡大
- 販路の拡大
しかし、これらの戦略にも限界があります。
商品数の拡大は、在庫管理コストの増加や、ブランドイメージの希薄化につながる可能性があります。
また、国内の主要ECモールはすでに数に限りがある状態にあり、急激な成長は難しい状況です。
オフライン展開の可能性と課題
国内で販路を拡大する場合、オフライン(実店舗)展開も選択肢の一つです。
しかし、以下のような課題があります。
- 初期投資の高さ:自社店舗であれば、店舗の賃貸料、内装費、人件費など、多額の初期投資が必要です。
- 固定費の増加:店舗運営に伴う固定費が、収益性を圧迫する可能性があります。
- 地理的制約:実店舗は特定の地域にしか展開できず、全国規模での急速な拡大は難しいです。
- 小売店の開拓:小売店へ卸販売する選択肢がありますが、卸価格での提供、口座開拓、価格コントロールなどの課題があります。
これらの課題を考慮すると、オフライン展開は慎重に検討する必要があります。
越境ECの可能性
国内EC市場の成長が鈍化する中、越境ECは大きな可能性があります。
経済産業省の調査によると、2020年の日本の越境EC(購入額)市場規模は約2.9兆円で、2025年には約4.3兆円まで成長すると予測されています。
越境ECには以下のようなメリットがあります:
- 巨大な市場へのアクセス:世界中の消費者にリーチできます。
- 日本製品への高い評価:品質や技術力で評価の高い日本製品は、海外でも人気があります。
- 低い参入障壁:実店舗展開と比較して、初期投資を抑えられます。
- スケーラビリティ:成功モデルを他の国・地域に横展開しやすいです。
越境EC成功のための戦略
現地の主要ECプラットフォームの活用
各国・地域の主要ECプラットフォームに出店することで、既存の顧客基盤やインフラを活用できます。
例えば、
- 韓国:Coupang、Smart Store
- 東南アジア:Lazada、Shopee
- 北米、EU圏:Amazon、eBay
これらのプラットフォームは、決済や物流のサポートも充実しているため、初期段階での運営負担を軽減できます。
2.自社ECサイトの構築
Shopifyなどのプラットフォームを活用して、自社の越境ECサイトを構築することも効果的です。
自社サイトのメリットには以下があります:
- ブランディングの自由度が高い
- 顧客データを直接取得できる
- プラットフォーム手数料を節約できる
現地ニーズに合わせた商品開発
日本製品の強みを活かしつつ、現地の嗜好や文化に合わせた商品開発も重要です。
例えば:
- 化粧品:アジア市場向けの美白製品ライン
- 食品:現地の味覚に合わせたフレーバー展開
- 家電:現地の電圧や規格に対応した製品
マーケティング戦略の最適化
- インフルエンサーマーケティング:現地のSNSインフルエンサーと連携し、商品の認知度を高めます。
- コンテンツマーケティング:日本文化や商品の特徴を紹介する動画やブログを制作し、ブランド価値を伝えます。
- ローカライズ:商品説明や広告を現地語に翻訳し、文化的な文脈も考慮します。
物流・カスタマーサポートの最適化
- 現地倉庫の活用:配送時間の短縮と配送コストの削減を図ります。
- 現地パートナーとの提携:通関手続きや返品対応を効率化します。
- 多言語カスタマーサポート:現地語でのサポート体制を整えます。
何からはじめるべきか?
- 言いたいことはわかるけど、いきなり全て始めるのは難しい…。
- 何から始めたらいいの?
ここまで読んでいただいた方には、そんな考えが浮かんでいると思いますので、私たちのおすすめの方法をご紹介します。
流れとしては以下の通りです。
- 自社商品がどの地域にマッチしそうか調べてみる
- その国の主要なプラットフォームを調べてみる
- 主要なプラットフォームに出店をしてテスト販売をしてみる
- 在庫は国内の在庫を国際宅配便で発送する
この流れであれば、大きなコストやリソースを割くことなく、越境ECへの販路拡大という新たな一歩を踏み出すことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
国内EC市場の成熟化と競争激化を背景に、越境ECは日本企業にとって重要な成長戦略となっています。
当然乗り越えないといけない壁は多々ありますが、現地の主要ECプラットフォームを活用する流れから1つ1つの課題をクリアしていけば、必ず未来は切り開かれます。
越境ECは、日本企業が持つ高品質な商品やサービス、ブランド力を世界市場で活かせる絶好の機会です。グローバル化が進む現代において、越境ECを通じて世界の消費者とつながることは、企業の持続的な成長と発展につながるでしょう。
もし、越境ECへの進出に不安を感じているなら、ぜひ私たちにご相談ください。
株式会社WADACHIは、30サイト以上の越境ECモール販売実績、10万件以上の越境EC輸出配送実績、そして67億円以上の越境EC流通総額を誇る、越境EC販売・物流の専門家です。
些細なことでも良いのでぜひお気軽にお問合せくださいね。